ネム(NEM)カタパルトについて 2019年4月3日更新
NEM(ネム)は、「NEW ECONOMY MOVEMENT(新しい経済運動)」を略称で、文字通り新しい経済圏の創出を目指して2015年3月に誕生した仮想通貨のプロジェクトです。(ネム公式サイトはこちら)https://nem.io/
ロゴの意味はそれぞれ自由・平等・分散を表していると言われています。
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NEM.io財団によるカタパルトのロードマップと展望
https://docs.google.com/document/d/1Ws82lY3iGiiOHRuTEfMKevqQ-Js0yCUpcItwVR9_Xlg/edit
ネムのカタパルトのロードマップが2019年3月29日発表
ネム カタパルトは2018年中にローンチされる予定でしたが、2019年3月29日発表に発表されたロードマップによると2019年中に公開される予定となりました。
大まかな予定としては以下の通りです。
4~6月には事前テストを実施
↓
7~9月にはテストとして公開
↓
9~12月頃には本格的にスタート
スタート後の2020年にかけて、フォローアップとしてのアップデートを行う予定も記載されています。
時期 | 概要 |
---|---|
2019年Q2(4月〜6月) | Catapult事前テスト Javascript、Typescript、JavaのSDKアップデート、PHP、Swift、Python、Unityのアルファ版提供。 Cowテストネットの公開、Dragonへのアップグレード。 ハードウェアウォレット(Ledger、Trezor)に対応。 誰でも簡単にトランザクション、アカウント、ブロックチェーン履歴、ノード情報、ネットワークアクティビティを調べることが可能。 |
2019年Q3(7月〜9月) | Catapultテストネット公開 使いやすさ重視のモバイルウォレット。Catapultでのモザイク送受信に対応。デスクトップ版では、マルチシグ、トランザクション、ハーベスティング、メッセージ送受信、請求書発行、アグリゲートトランザクション、メタデータなどの機能も提供。 ライトニングネットワークとCatapultの動作を確認。 NEMモザイクとBitcoin、Ethereumのクロスチェーンスワップ動作確認。 新たなソフトウェア開発キット(SDK)をリリース。 【新たなコンセンサスアルゴリズムPOS+】 Elephantのリリース。 |
2019年Q3後半〜Q4初期 | メインネットでCatapultを公開 コードはすべてオープンソースで提供。 【アグリゲートトランザクション】ワンタイムスマートコントラクトを使い複数のトランザクションを一括処理することが可能。 【マルチレイヤーマルチシグネチャー】M of Nで連署人の数を設定できたマルチシグがさらに複数階層で設定できる。 【ハーベスティング】スーパーノードオーナーは、委任ハーベスターへリワード報酬を分けることが可能となる。 【エイリアス】トランザクションとハッシュロックトランザクションでエイリアス(ドメインネームのようなもの)を使用可能。どのアカウントに向けてのトランザクションかわかりやすい。アカウントアドレスがわからなくてもエイリアスがわかればトランザクション送信可能。 【アカウントプロパティ】任意設定により、トランザクションを受け取りたいアカウントやトークンのリスト設定可能。 ネームスペースサポート。 モザイクサポート。 手数料などのアップグレード。 スーパーノードの報酬制度について今後の運用方針を決定。 Catapultのブランディングやマーケティング。 |
2019年Q4(10月〜12月) | Catapultのローンチ後 ウォレット機能のアップデート。 アセットは簡易なデータ管理のためメタデータを持つ。 セキュリティートークンの作成と導入をサポート。 ウォレットやアプリでクロスチェーンスワップをサポート。 アポスティーユをより使いやすくするアプリケーション。 投票機能をより使いやすくするアプリケーション。 Catapultを使いたいユーザーへの教育プログラム。 |
2020年以降 | IoTサポート。 ライトニングネットワークに対応。 ステーブルコイン。 投票モジュールの改良。 IPFS(NEMブロックチェーンをファイルストレージのように利用できる機能) |
カタパルトへの期待
2018年を予定していたカタパルトローンチへの期待は、投資家やアプリ開発者の中で騒がれていましたが、開発の進捗とNEM財団の活動が不透明でローンチがどんどん遅れ、不信感が通貨の下落への影響も見受けられていました。
ですが2019年にNEM財団が再編され、ロードマップ発表へと繋がっています。
Q.ネムのカタパルトが完了するとどうなる?
A.処理速度が向上します
カタパルトが実装されることで、ネムが承認できる取引のスピードが格段に上がります。ビットコインやイーサリアムよりも処理速度が速いリップル(XRP)と、クレジットカードとカタパルト実装後のネムとの1秒間の処理件数を比較してみます。
決済手段 1秒当たりの処理件数
リップル 1,000件
VISA(クレジットカード) 4,000~6,000件
ネム(カタパルト実装後) 3,000~4,000件
ネムのブロックチェーンはパブリックチェーンという種類で、取引の透明性が高い代わりに、取引承認に時間がかかるというデメリットがあります。しかしカタパルトを実装することでクレジットカードに匹敵するほどの処理速度が実現します。
決済が素早く完了するようになれば、レストランや小売店などでも使いやすくなり一般的な利用が可能となってきます。
A.取引の安全性が強化されます
ネムにはマルチシグという仕組みがあります。「あらかじめ定めた4人のうち3人が認めなければ取引が行われない」というような複数人による署名を必要とする仕組みです。